今までのシェリンガム物は、独善的で自信家というキャラクターが、「最上階の殺人」や「ジャンピング・ジェニィ」のように、魅力的なプロットや推理に貢献していたように思います。
しかし、本作のシェリンガムは、分別のあるモラリストでジェントルマンという設定で、これまでとはまるで別人のよう(暴力をふるう場面がありますが、それもやむをえない状況なので、帯文や解説にあるような「暴走」とは言えないと思います)。
周囲の人間のほとんどが常軌を逸していくため、主人公たるシェリンガムを上記のようなキャラとして設定するのは物語上の必然かもしれませんが、結果としてシェリンガム物としては異色でも、普通のサスペンス小説になってしまったかなという印象。
クセの強いシェリンガムが好きな自分にとっては、まるで別人になってしまったみたいで、いささか不満が残るのも事実。
とはいえ、孤島という極限状況下のサスペンス小説として、なかなかの出来であることに異論はありません。映像化したら面白そう。
シェリンガム物であることにこだわらなければ、十分に楽しめるサスペンス小説だと思います。
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パニック・パーティ (ヴィンテージ・ミステリ) 単行本 – 2010/10/18
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クルーザーの故障から無人島に取り残されたのは、ロジャー・シェリンガム含む15人の男女。しかしどこか仕組まれたようであった。あんのじょう、クルーザーのオーナー、「素敵な船旅」のホスト役が全員を集めて言った。 「この中に、殺人者がいる」 そこへある人物の死が重なり、ひとびとは次第に疑心暗鬼におちいっていく。警察も来ないこの閉鎖情況で、シェリンガムはいかなる裁断を下すのか。 人気シリーズ最後の長編!
- 本の長さ382ページ
- 言語日本語
- 出版社原書房
- 発売日2010/10/18
- 寸法2 x 14 x 20 cm
- ISBN-104562045981
- ISBN-13978-4562045983
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商品の説明
出版社からのコメント
ロジャー・シェリンガムが探偵役をつとめる人気シリーズの最後の作品です。孤島に集められた人々、それぞれのいわく、「このうちの誰かが殺人者?」という猜疑心……。 「おっ、これはいわゆる本格ミステリの王道である孤島もの?」 と思われるかも知れませんが、そこはバークリー。冒頭の見るワード・ケネディへの「挑戦状」からも分かるとおり、一筋縄じゃいきません。
著者について
1893-1971年、イギリス。1925年に『レイトン・コートの謎』でミステリ作家としてデビュー。主な著書に『毒入りチョコレート事件』『試行錯誤』『第二の銃声』『ジャンピング・ジェニイ』『シシリーは消えた』など。ディテクション・クラブを創設するなど、黄金期英国ミステリの中心的存在。
登録情報
- 出版社 : 原書房 (2010/10/18)
- 発売日 : 2010/10/18
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 382ページ
- ISBN-10 : 4562045981
- ISBN-13 : 978-4562045983
- 寸法 : 2 x 14 x 20 cm
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- - 229,362位文学・評論 (本)
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
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2017年1月22日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
無邪気な明るさが消えた後期シェリンガム・シリーズ。ここでは、その憂鬱な雰囲気が不気味な旅にぴったりです。島への上陸から次の朝に至る流れは素晴らしいのですが、その後の進展はいささか冗長で小ネタがあまり冴えていない感じ。でも結末はバークリーらしい出来栄えで満足です。時事ネタで「国際連盟と日本」が出てました。
2014年6月4日に日本でレビュー済み
後書きを見ると、評価の分かれる作品だそうですが、私は十分面白かったです。シリアスなミステリや推理小説を期待して読みと、肩すかしをくらいますが、はじめの書き出しからわかるように、少しブラックなユーモアミステリです。
最近のいわゆる本格物の方がブラックで重たいものが多いように思う中、全体的には明るいトーンで話は進んでいき、あっという間に読み終えてしまいました。
テンポ良い会話で話しもすすみ、もっと評価されてもよいと思います。ぜひ読んでください。
最近のいわゆる本格物の方がブラックで重たいものが多いように思う中、全体的には明るいトーンで話は進んでいき、あっという間に読み終えてしまいました。
テンポ良い会話で話しもすすみ、もっと評価されてもよいと思います。ぜひ読んでください。
2019年9月17日に日本でレビュー済み
どなかたも指摘されてらっしゃる通り、これはサスペンス小説というか心理小説です。アイロニーなテイストやひねくれた結末はバークリー特有のものではあるのですが、推理小説としては論理的とは全く言い難い。
孤島に隔離された様々な人々の人間心理というシチュエーションは面白いのだが、事件そのものも展開もつまらなくて冗長。バークリーの作品としては言及されることが少ない作品とあとがきに書いてあるが、読み手が困惑してどう評価したらいいのか戸惑うのだろうと思う。
この作品に★を4個つけると、彼の他の作品が評価しづらくなるので★3個が妥当かな。
孤島に隔離された様々な人々の人間心理というシチュエーションは面白いのだが、事件そのものも展開もつまらなくて冗長。バークリーの作品としては言及されることが少ない作品とあとがきに書いてあるが、読み手が困惑してどう評価したらいいのか戸惑うのだろうと思う。
この作品に★を4個つけると、彼の他の作品が評価しづらくなるので★3個が妥当かな。
2010年12月8日に日本でレビュー済み
大好きなロジャー・シェリンガムものなので、点数あまいです(笑)。
「蝿の王」チックなんですが、いつものようにひねりすぎてます。
死ななくていい人が殺されたり、頑張らなくていい人が張り切っちゃったり。
そして、アントニイ・バークリーって、サイテーな女を描かせたら世界一なんじゃないでしょうかっ!?
女ぎらいにちがいない。
私のオールタイム・ベストは「ジャンピング・ジェニイ」で〜す。
おすすめです。
「蝿の王」チックなんですが、いつものようにひねりすぎてます。
死ななくていい人が殺されたり、頑張らなくていい人が張り切っちゃったり。
そして、アントニイ・バークリーって、サイテーな女を描かせたら世界一なんじゃないでしょうかっ!?
女ぎらいにちがいない。
私のオールタイム・ベストは「ジャンピング・ジェニイ」で〜す。
おすすめです。
2010年12月18日に日本でレビュー済み
ロジャー・シェリンガム最後の事件と言う事だが、全然本格ではない。一見、本格になりそうな感じなのだが、美事に外された。本格ものをやり尽くして、最後にセルフパロディのつもりだったのだろうか?それでも面白いのは流石にバークリー作品。